物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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今年1年の物流不動産市場 − 79 

 最近5年、リーマンショックや東日本大震災と日本の景気に大きな影響を及ぼした大きな出来事が続いた。もちろん、物流不動産市場に大きな影響を与えた。激動な時代の中で、昨年1年は、比較的平穏のうちに過ぎていった感だ。
 ただし、これは表面上に過ぎず、嵐の前の静けさと言って良いだろう。
 今年の後半に入って、物流不動産ニュースでは、大型物流施設の完成の記事を多く紹介してきた。さらに、厚木周辺や、三郷周辺、千葉湾岸部などでも建設が続く。来年はさらにメガ倉庫の供給が進んでいくだろう。
 大量供給の後には、玉突き減少により、中小型の物流施設の空きが発生する。今回の場合、
 さらに玉突き現象が加速する要因がある。地震への対応だ。
 現在建てられているメガ倉庫には免震や制震などの最新技術が利用されている。東日本大震災以降、こういった地震対策が取られた物流施設の需要が強くなっているのだ。
 今後の玉突き現象では、集約による効率化のほかに、地震対策によるものも出てくるだろう。
 さらにこのメガ倉庫への投資も過熱している。今年、GLP投資法人と大和ハウスリート投資法人がそれぞれJ-REITに上場した。今後も上場を目指すファンドは現れるだろう。物流施設の流動化も進んでおり、ファンドによる売買も活発化している。
 来年あたりは、ファンドの投資熱によるメガ倉庫の建設→地震対策を考えた移転・集約という大規模な動きがでてくることになるだろう。