フェデックスのミス − 13 
3月23日に成田空港のA滑走路に着陸しようとしたフェデックス。着陸に失敗し、機体は、荷物ごと炎上。パイロットも亡くなった。
その直後に、一般紙の記者と飲むことがあり、情報を仕入れることができた。その記者は「初期のマスコミ対応を誤った」と。
フェデックスの対応は確かに早かった。当日、成田で記者会見を開き、次の日にも国交省で記者会見を開いた。
問題は、会見の中身だ。
成田での記者会見では、謝ろうとせずに、記者から「人が死んでいるのに、なんで頭を下げないんだ」という怒号が飛んだという。
次の日の国交省での記者会見は、30分の会見時間中20分を、自社のPRに費やした。記者からの質問があるにもかかわらず、時間だからといって会見を打ち切ってしまった。
記者側としては、納得のいくものではなく、鬱憤(うっぷん)がたまることとなった。
謝ると、自社のミス・責任を認めたことになる。だから謝らないという論理は成り立つ。しかし、日本では、謝らないことは反省していないと捉えられる。
裁判などでも、その反省の意思・姿勢が問題になる場合がある。
エレベーターの事故で、シンドラー社がこのミスを犯した。