不況こそ人の強化を − 5 
物流で、人材採用を強化するときではないか。不況で大変なのは、分かっているが、だからこそ、優秀な人材があぶれ始めている。
ここ数年、物流業界の新卒採用は、大変だった。売り手市場のなか、内定を出しても、「本当に学生が来てくれるかは4月まで分からない」といった状況が続いた。
人数を確保できても「質は…」と言葉を濁す採用担当者もいたほどだ。しかし、ここにきて変わり始めた。
リーマンショックからの金融不安。日本でも自動車などのメーカーを中心に、派遣などの非正規社員の雇用が切られている。中には、正規社員を切る会社も。内定取り消しなども行われている。その中には、物流業界にとって優秀な人材が含まれている。
物流も不況の影響を受け、荷動きは鈍くなっている。年末繁忙期のはずが、手が空く時間ができてしまうことも。地方では、首都圏以上にその影響を受けている。
しかし、景気が回復するまでは、人材確保には動けないと考えていては今までと同じだ。景気が回復すれば、名前が通ったメーカーなどに人材を取られてしまう。「ピンチはチャンス」と考え、思い切った人材確保に動かなければ先には進めない。
物流は人が命と言っておきながら、優秀な人材の確保に動かないのは、大きな間違いだと思う。