倉庫の構造の美しさ − 84 
倉庫リノベーション事業に関わるようになって、今まで関心のなかった建築について毎日いろいろと学んでいる。最近はっとしたのは、ある建築家の先生が手掛けられた建築作品の構造模型の美しさだった。その模型はアクリルで作られており、建物の骨組みが緻密に表現されていた。建築の構造は丈夫さが重要なのはもちろんだが、美的な観点から見ると独自の優雅さを持っていることに気づかされた。
そのような視点からみると、ビンテージ倉庫の頑丈な躯体に美を感じる倉庫リノベーションユーザーが少なくないことが理解できるようになった。また、アンティークな高築年数物件だからこそ醸し出せる雰囲気とオーナー様が大事に維持してこられた歴史、そういったものに共感して倉庫リノベーションを考えるテナント様がいる。視点を変えれば、世界が今までと違って見え、様々な気づきを生むものだと思う。
(イーソーコ総合研究所 鹿野島 智子)