旧運輸と旧建設が残る国土交通省 − 71 
ちょっと古い記事だが、物流不動産ニュースの5月30日掲載に、「高まる若手官僚への期待」という輸送経済からの記事をアップした。
http://www.butsuryu-fudosan.com/2012/05/post_2289.html>
平成13年に運輸省と建設省が合併してできた現在の国土交通省。今でも、その縦割りは残っている。
先日、旧建設省の部署の人と話をさせていただく機会があった。物流不動産にとって、物流施設をどのようにして利用するかは、旧運輸の部署。どこに建てるかは旧建設の部署となるという。国土交通省になってからは、それぞれの部署で交流をしながら話をしているというが、それでも縦割りのイメージは拭えない。
そこで、国土交通省になってからの入省組に期待がかかっている。
国土交通省で入省した人材では人事異動も考えられている。旧運輸と旧建設の部署の人事をたすき掛けにして異動させるようにしているという。物流不動産にとって、国土交通省入省組が上に行くほど、政策もより柔軟になっていくだろう。
ただし、一つ懸念も。国土交通省になってから中途で入省した人の中には、未だに旧運輸、旧建設に分かれている人がいるのだ。大学卒業時の年に国土交通省がなければ、運輸か建設のどちらかに振り分けられてしまうのだ。
当人は国土交通省に入省したつもりでも、制度上は分けられていて、人事的な“たすき掛け”の動きも見られないという。せっかく、社会経験もある有能な人材なのに、縦割りの被害を受けている。