物流不動産ニュース

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プロローグ − 第1回 大きく変わる業種・産業界

 民主・自民の政権奪取交代が続き、ようやく安定政権になろうとしています。庶民の生活と経済活動は依然として低迷状態にありますが、アベノミクスに代表される自由主義がリベラルなのかリバタリアンなのかはあいまいですが、「超越社会主義国家」と言われてきた日本を大きく変えていきます。
 経済の成長が止まり、人口構成が社会福祉予算の膨張を促進し、この国の幸福価値観の大転換まで余儀なくされてきています。今までは伸びること、大きくなること、拡大することが正しい道のりでしたが、バブル崩壊からの20年間は成長すら危うい事態が続きました。量から質へ、総量よりも個別最適への変更が求められています。地球資源に限りがあり、国民経済が停滞するとき、国境を超え、人種を超えた市場でのビジネスが本流になります。そして、それを支える技術、情報、流通の本質は物流にあるのです。視座を変え、今までの大切なことがこれからは変わらなければならないのです。

 売れない時代を長く過ごしてきた私たちは、爆発的な成長を続けているBRICs諸国を固唾を飲みながら憧れるだけではいけないのです。これからの日本の産業をトレースしながら、物流でできること、新産業革命を考察して行きます。次回から通年企画として、日本の成長戦略に登場する産業界の現状と課題、物流の役割について、図解を含めて整理してゆくことにします。業種業界のくくりかたは、産業分類にとらわれずに、それぞれの業際を含みます。例えば、食品業界は生鮮産品から健康産業である補助食品まで含まれるように、産業の成熟は境界線を超えて進化してきているからです。

 代表的な業界トップ企業の物流構造や製造~流通構造を空から臨み、地べたでの活動を精査してゆきましょう。必ずやみなさんのビジネスヒントにつながることでしょう。これから取り上げる業種・業界を次のように想定していますが、奥行きや幅の広さには制限がありません。考察の条件は読者のみなさまからのご意見やご要望にも応じてゆきたいと考えています。

<代表的な日本の業種・業界>
1.農業
2. 水産業
3. 卸売業
4. 広く製造業
5. 食品業界
6. 住宅関連業界
7.アパレル業界
8. インテリア業界
9. 自動車業界
10.家電オーディオ業界
11.医療健康業界
12.教育業界

(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント 花房 陵)