千葉・湾岸地区▼首都圏配送に適した人気地区も玉突き現象の煽りを受ける 物流不動産市況
現在の千葉・湾岸地区の賃貸倉庫の平均相場は次のとおり(冷凍・冷蔵倉庫などは除く)。
浦安市:坪4,500~5,500円
市川市:坪3,800~4,500円
船橋市:坪3,600~4,500円
習志野市:坪3,500~4,500円
千葉市美浜区:坪3,500円~4,300円
千葉・湾岸地区は湾岸道路・京葉道路など首都圏の基軸となる幹線を擁し、東北道・常磐道・外環道といった主要道路への交通アクセスも至便であることから、首都圏配送に適した特徴を持つ。そのため人気地区の1つにあげられているが、ここ数年は東京・湾岸地区に荷物を集約化する動きが起こったことと、地区内の大型施設の供給による玉突き現象で、平均相場は弱含みの傾向にある。
東京・湾岸地区では活発に進められているリファインも、施設のあるエリアが、人の往来の観点からみて、することのメリットが少ないため、現状はほとんど行われていない。相場の細分化の動きも都内と比較し、本格化していない。そのため倉庫本来の機能をいかに高めていくかが問われていくことになる。
施設では浦安市、千葉市美浜区では平屋倉庫も目立つが、こうした空間を活用した施設の人気は高い。数年前と比較して、賃料が値下がりしたとはいえ、やはり首都圏配送に適した特徴を持つことは大きく、機能・環境面に優れた施設は入居を埋めている状況だ。
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次回は千葉・内陸地区との相場を探ってみたい。
(イーソーコ総合研究所・編集部)