物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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物流は金融と人材のメディアミックスという人 − 第6回 物流不動産のにぎやかな人たち

 ここまでで20世紀が終わり、2001年にはプロロジスという外資系不動産会社が日本に上陸。すでに候補物件を探しているという情報が飛び回りました。数年間は倉庫用地の売却というと彼らが必ず登場して、大盤振る舞いの入札価格に物流業者は唖然としたものです。

 完成した超大型物流施設は、トラックが上層階まで登っていけますから、2階でも1階と同じ賃料で販売を開始していました。だから土地の仕入れ価格も高くてもOKだったのです。およそ当時の常識から見て3倍の入札価格、倉庫用地も遅れてバブルになりました。

 聞けば建設費用も昔に比べれば三分の一、坪当たり25万円~30万円ですって!

 高い仕入れで土地を買っても、安く建てれば帳尻が合って、高く貸すことができる、すごいな~、驚くな~と思っていたところに登場したのが、野村不動産の海外キャリアばっちりの河田さん(現在のイーソーコ総合研究所社長)でした。

 これからの不動産ビジネスは、物流が一番安定高収益ですから、どんどん新築倉庫を作りましょう!何なら金主もゼネコンも連れてきますよ!
 
 中村、大谷、遠藤、鈴木とその取り巻きで大きな夢を持ちながらも、その実小さな小さな商売で生計を立てていたところの大言豪語、びっくりしたり、納得したり。

 これからの物流は、金融会社、建設会社、倉庫会社、運輸会社、システム会社のドリームチームがいれば大手日通にも対抗できると2段ロケットに着火したのでした。

 河田さんからは金融業界の事情を教わり、プロロジスがどうやって賃料の計算をするのか、どんな契約書で荷主とビジネスを結んでいるのか、土地の流動化ってなんなんだ、不動産の証券化?、イールドギャップ?、プロパティマネジメント???

 新たな知識と情報が大谷たちのメモリーを一気に爆発させます。まぁ、実際にはオーバーフローした途端にフリーズ状態でしたが。

 ようやく物流不動産ビジネスの主人公たちがそろい、整い、協同組合も何度か理事会を進めるうちに取材の申し込みやお客様が訪ねてこられるようになり、一年の名刺交換枚数が2000枚にもなっていたのです。

 人が集まればお金も集まる、ビジネスも何とか始まり、話題が更に人が集まる、ネットバブルのような様相で人々が集まり、遅くまで商談が続き、誰もが家に帰れなくなり、日曜祝日返上で働き始めていました。中村社長、お年のせいもありオーバーワークが体調を壊した時期でもありました。
(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵)