人材▼優秀な人材確保し、新たな仕事を獲得 
2011年10月04日 ある運送事業者は、新たに倉庫管理業務を受託した。思いがけなく舞い込んだ仕事だが、そこには優秀な人材に裏打ちされた作業品質への信頼があった。
同社は数十台を保有する中堅運送会社で、運賃収入が経営の主柱だ。社長自身もトラックに乗って、現場からたたき上げた典型的な運送事業者だ。
ただ、荷主の意向で、倉庫の作業も請け負っていた。仕分け作業や入出庫管理までの業務全般はミスがなく、作業品質が高いと荷主から評価されていた。
これまでは大学生がアルバイトとして稼働してきたが、折からの就職難ということもあり、同社の雰囲気を気に入ったアルバイトが就職を希望することが増え人材は充実した。今では、倉庫内の従業員はみんな大卒となった。仕分けや入出庫管理などの仕事が好きだという人が集まり、作業品質は一段と高まった。
一度、この倉庫の仕事は価格競争で敗れ、他社に取られてしまったことがあった。ところが、2か月経ったところで荷主から再び相談があり、仕事が丸ごと戻ってきたという。他社に任せたところ、入出庫管理で間違いが多く、正確な作業品質を維持してきた同社にもう一度任せたいという話だった。
また、それを聞いた別の荷主から倉庫作業を任せられる事業者を探していると紹介があり、新しい仕事を獲得した。
学歴だけで決められるものではないが、優秀な人材が集まってきた結果、思いもよらぬ方向から仕事が増えて来たのだという。