STマイクロエレクトロニクス（ST）は、自動車の安全性を強化するマルチコア搭載の新しい車載用マイクロコントローラ（マイコン）を発表した。

同社が社内で保有する４０nm内蔵Flashメモリ・プロセスを初めて採用した製品で、ISO26262 ASIL D規格に準拠している。セキュリティーを確保する暗号化機能を搭載する他、重要なプログラムの実行とデータ格納用にメモリ容量も増加している。エンジン制御、トランスミッション、アンチロック・ブレーキ・システム、電動パワー・ステアリング、アクティブ・サスペンション、高度運転支援システム等に向けた、耐故障性の高い車載用マイコンである。

STでは「セキュリティーならびに機能安全規格への準拠は、重要な車載アプリケーションに向けた最先端かつ高信頼性のシステム・オン・チップの実現に不可欠です。新しい車載用マイコンは、既存製品からの簡単なアップグレードが可能で、セキュリティーを妥協することなく自動車の性能と経済性を向上させることができます。同時に、ハードウェアとソフトウェアの再利用が可能なため、開発リソース、コストの大幅な削減にもつながります」とコメントしている。