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伊藤忠商事▼500億円規模の物流施設・共同投資ファンド設立 

2009年12月17日

 【LNEWS(http://www.lnews.jp)】伊藤忠商事は12月7日、シンガポールのMapletree Investments Pte Ltdと共同で、日本国内の物流施設不動産の開発・保有する共同投資ファンドの設立に4日付で合意したと発表した。
 2010年1月末に設立予定の共同ファンドは、日本国内の首都圏・主要地方都市で、ビルド・トゥ・スーツ(BTS)型物流施設を開発する。目標資産規模は500億円の予定。
 伊藤忠商事は2004年以降、運用資産実績が約500億円に上る物流特化型の私募ファンドを組成・運営しており、取引先などのニーズに基づくBTS型物流センターを軸に内陸エリアの多温度帯(ドライ・チルド・フローズン)物流センターの開発・保有を行っている。
 現在の日本では、物流施設の新規投資は困難な状況が続くと見られている一方、物流拠点の統廃合、最適スペックの物流施設への需要も根強いとされる。このような背景から、両社はこれまで培った物流施設開発・保有運営ノウハウを集結し、伊藤忠商事の「商流」+「物流」のネットワーク力と不動産情報力を提供することで、このビジネスを拡大する。
 ファンドを共同で設立するMapletree Investments Pte Ltdは2000年12月に設立された、シンガポール政府投資公社の完全子会社。シンガポール政府港湾庁(PSA)の不動産部門を分離し、PSAが保有していた施設・資産を譲受して不動産会社として営業しており、伊藤忠商事とは2005年10月に業務提携している。
 アジア諸国で約1900億円の総資産(うち日本の資産約380億円)を運営するMapletree Logistics Trust(MLT)のメインスポンサーでもある。新ファンドの資産はMapletree Investments Pte Ltdのポートフォリオ拡大戦略に基づき、将来MLTに組入れることを視野に入れている。
 両社は日本・その他のアジアで、物流施設分野だけでなく、インダストリアル施設も含む分野でも共同の取組を検討することで合意し、4日付で業務提携契約を更新、再締結した。