国分▼全物流拠点でデスクトップクラウド方式へ移行 
2010年07月02日 【LNEWS(http://www.lnews.jp)】国分は6月24日、日本アイ・ビー・エムの協力のもと、IBMのデスクトップ・クラウド・サービス「IBM Smart Business Desktop Cloud」と衛星回線を活用し、事業継続を強化したと発表した。
今後数年かけて、全物流システムをデスクトップ・クラウド環境方式へ移行することを計画しており、最終的には全国185か所のすべての物流拠点に展開していく。
国分は、日本IBMの協力のもと、サーバー上でクライアント端末を仮想的に構築するデスクトップ・クラウド環境の活用を決めた。デスクトップ・クラウドを活用することにより、回線を介したサーバーとクライアント端末間の通信が不要になり、衛星回線経由でのアプリケーション処理速度が約60倍速くなった。災害時でも滞りなく業務処理ができるようになり、事業継続の強化を図ることができた。
また、回線を介したサーバーとクライアント端末間の通信が不要なデスクトップ・クラウド環境を構築したことにより、通常時でも、アプリケーションのパフォーマンスが約10倍向上した。
同社は現場の要望にきめ細かく対応しているため、アプリケーションの更新が頻繁に発生する。従来から、全国のクライアント端末に対して、遠隔地から一斉に更新する仕組みはあったが、更新時に起動していない端末には更新が反映しないため、アプリケーションのレベルにばらつきが生じていた。今回構築したデスクトップ・クラウド環境では、アプリケーションの更新はサーバー上の仮想クライアント端末で行うため、すべてのクライアント端末で常に同期が取れているようになった。
仮想デスクトップ環境は、18台のブレードサーバー「IBM BladeCenter HS22」で提供している。
国分は、2009年6月からデスクトップ・クラウド環境の構築を開始し、2010年1月にサーバー上の仮想クライアント環境が稼働した。2010年 2月から首都圏の16拠点においてクライアント側の展開を進めており、ことし6月中に完了する予定だ。ことし7月から9月にかけて首都圏以外の拠点へも展開し、全国約60拠点の1000台を対象としたデスクトップ・クラウド環境が10月から本番稼働する。