物流不動産ニュース

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争いと交渉(ネゴシエーション)− 第11回 詳解 物流不動産関係法令

9月に「金融商品取引法」が施行されました。この法律は、上場企業への新たな責務としての『内部統制評価』を組み入れたものでしたから成立前夜から多くの話題を集めていました。

旧証券取引法を拡張、拡大した法律で、表記の通りに株式と先物取引、商品ファンドや話題の投資ファンドも対象にしています。そこで、不動産の流動化に重要な位置づけを占める投資ファンド会社にも大きな影響を与えています。

法律は証券市場や投資家保護のために多くの義務を定めています。特に内部統制評価は上場関連企業に財務報告の適正性を求めており、相次ぐ企業不祥事の防止策としての効果を期待されています。同時にファンド各社にとっては、やはり投資家保護の視点から、投資対象先についての説明責任や元本保証ではないことの説明責任やその方法までも詳しく規定されることになりました。

リップルウッド社が日本長期信用銀行を国有化後の譲渡先として選定され、10億円の譲渡額が新生銀行の再上場によって2900億円もの譲渡益を確保したことから、ファンドビジネスに色眼鏡が掛けられるようになりました。8兆円の再生資金としての税は1円も回収できずに終わったからです。

圧倒的な資本力を使って企業買収や不動産開発、ベンチャー企業へのサポートなど、ファンドはすざましいビジネスを展開してきました。

商法や会社法、銀行法などビジネスにはその活動を規制しようとする法律が立ちはだかるのが当然なのに、ある意味では無法のこの世の春が続いていたのです。金融商品取引法の施行によってファンドビジネスの去就がにわかに話題になり始めています。

ビジネスが戦闘行為に例えられるように、金融ビジネスは税法とグローバルな法律を駆使した知識産業です。ビジネス相手の商談ではなく、法律を相手にした商談、つまりは交渉と争いといっても過言ではないでしょう。

多くの企業がコンプライアンス時代を迎えて法務部やリーガルセクションの充実を図るようになっているのは、保守的な遵法ではなく、攻めの法律解釈がビジネスチャンスにつながることを先達の事例から学んだからでしょう。

うまくすれば濡れ手に粟の大もうけ、こんなことが景気低迷期の我が国でもある日突然起きた事実があるのです。チャンスは常にあるのものなのです(続く)。

イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵

9月に「金融商品取引法」が施行されました。この法律は、上場企業への新たな責務としての『内部統制評価』を組み入れたものでしたから成立前夜から多くの話題を集めていました。

旧証券取引法を拡張、拡大した法律で、表記の通りに株式と先物取引、商品ファンドや話題の投資ファンドも対象にしています。そこで、不動産の流動化に重要な位置づけを占める投資ファンド会社にも大きな影響を与えています。

法律は証券市場や投資家保護のために多くの義務を定めています。特に内部統制評価は上場関連企業に財務報告の適正性を求めており、相次ぐ企業不祥事の防止策としての効果を期待されています。同時にファンド各社にとっては、やはり投資家保護の視点から、投資対象先についての説明責任や元本保証ではないことの説明責任やその方法までも詳しく規定されることになりました。

リップルウッド社が日本長期信用銀行を国有化後の譲渡先として選定され、10億円の譲渡額が新生銀行の再上場によって2900億円もの譲渡益を確保したことから、ファンドビジネスに色眼鏡が掛けられるようになりました。8兆円の再生資金としての税は1円も回収できずに終わったからです。

圧倒的な資本力を使って企業買収や不動産開発、ベンチャー企業へのサポートなど、ファンドはすざましいビジネスを展開してきました。

商法や会社法、銀行法などビジネスにはその活動を規制しようとする法律が立ちはだかるのが当然なのに、ある意味では無法のこの世の春が続いていたのです。金融商品取引法の施行によってファンドビジネスの去就がにわかに話題になり始めています。

ビジネスが戦闘行為に例えられるように、金融ビジネスは税法とグローバルな法律を駆使した知識産業です。ビジネス相手の商談ではなく、法律を相手にした商談、つまりは交渉と争いといっても過言ではないでしょう。

多くの企業がコンプライアンス時代を迎えて法務部やリーガルセクションの充実を図るようになっているのは、保守的な遵法ではなく、攻めの法律解釈がビジネスチャンスにつながることを先達の事例から学んだからでしょう。

うまくすれば濡れ手に粟の大もうけ、こんなことが景気低迷期の我が国でもある日突然起きた事実があるのです。チャンスは常にあるのものなのです(続く)。

イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵